主なビニル系化学床のワックス塗布・洗浄・剥離について

“CF”とは何ですか?
CFとは“クッションフロア”の略で、明るい柄物が多く、爪で押すと簡単にへこむほど柔らかい、一般家庭でよく敷かれているタイプのシートです。
洗浄や剥離については、継ぎ目のほころびの箇所に注意する程度です。(CFの下に剥離剤が入り込むとシートの接着剤が溶解することがあります。)
一般的なワックスの塗布回数は、洗浄後なら1層、剥離後なら2層は必要です。
“長尺シート”とは何ですか?
長尺シートとは学校の廊下などによく敷かれている、表面は爪で押してもあまりへこまない硬めのタイプのシートです。
洗浄や剥離については継ぎ目のほころびの箇所に注意する程度です。(CFの項と同様の理由の為)
一般的なワックスの塗布回数は、洗浄後なら1層、剥離後なら2層は必要です。
“Pタイル(ホモジニアスビニル床タイル・コンポジションビニル床タイル)”とは何ですか?
Pタイルとは30cm角や45cm角のタイル形にしたプラスチックの薄い板状の床材で、色や柄がとても豊富で、モザイク調に組み合わせたりして敷き詰められています。塩化ビニル樹脂の配合率の違いにより、ホモジニアスビニル床タイルとコンポジションビニル床タイルがあり、主にオフィスや店舗などに利用されています。
“敷き詰められている”ということはその床全面に継ぎ目があるということであり、剥離作業には十分注意が必要です。以下の3点を守って慎重に作業してください。
  • 剥離剤は薄めにする。
  • 剥離剤が継ぎ目に浸透しないよう早めに回収する。
  • 分割剥離をする。
ワックスの一般的な塗布回数は、洗浄後なら1層、剥離後なら2層は必要です。
“リノリウム(リノリューム)”とは何ですか?
木粉やコルク粉などを亜麻仁油で固めたシートで、見た目は塩ビシートに似ていますが抗菌効果があります。また、天然素材のため焼却しても有害物質を出さず、環境にやさしいため根強い人気があり、住宅のほか病院や老人ホームなどで使用されています。
この床材はアルカリ性で変色するため、洗剤・剥離剤・ワックスはリノリウムに対応できるもの(中性の洗剤、剥離剤、中性剥離剤で剥離ができる樹脂ワックスなど)を使用してください。
また、ポリウレタン表面加工処理されたリノリウムもあり、一般的なリノリウムより耐摩擦性に優れますが、樹脂ワックスの密着性や耐水密着性が劣るため、注意が必要です。
新築の化学床材を水拭きして樹脂ワックスを塗布したら弾きました。どうしてでしょうか?
化学床材、特にCFや長尺シートのような柔軟な床材には油のような可塑剤(かそざい)という添加剤が含まれています。これは、床材に柔軟性や耐候性を添加するためのものです。
新築の床材は新しいためきれいに見えますが、表面には可塑剤が出てきています。可塑剤は水拭きでは除去できません。
可塑剤が表面に出ている状態で樹脂ワックスを塗布すると、樹脂ワックスと可塑剤が融合してしまい密着不良の原因となります。(樹脂ワックスが弾いたりべたついたりします。)
新築の化学床材はかならず洗剤拭きをして可塑剤を除去しましょう。

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